人間が水や食料なしに生き延びられるのが、一般的に3日間とされていることと考え合わせても、
けっして大げさな話とはいえないものがあります。ですから身動きのとれない状況に陥ってしまった場合には、
どうにかして救助の初期段階に自分の居場所を分かってもらわなければなりません。
「わたしはここだ!」と大きな声が出せれば、それはかなり幸運だと考えていいはずです。
声が出せる体力が残っているのですから。けれどむやみに大声を出して、
エネルギーを消耗しないよう注意が必要です。
人の気配が確実に感じられたら声をあげるようにし、不確かな場合は壁や周囲の物を叩いて音を伝えるようにした方が賢明です。
最初のうちはだれでも早く助かりたい一心から、耳に届く音すべてを救助と錯覚してしまうからです。
その音が間違いだったと分かった時の落胆と、それを何度も繰り返すうちに忍びよる絶望感は何の助けにもならない、
と自分にいいきかせることができるでしょうか。
ケガをしていて体を動かせなかったり、
叩いて音の出るものが周りになくても諦めるのは早すぎます。生きて息をしている限り、まだまだ道具は残っています。
アウトドアのショップにいけば、レスキューホイッスルという緊急用の笛が手に入ります。
その中にはIDホイッスルと呼ばれる、笛の本体に身分証明用の紙が収納できるものも売られています。
これは血液型や既往症などを記入でき、
救急隊に必要事項を伝える役にも立ちます。
いざというときに備えて、笛は常に持っていたいものです。