<緊急災害時に必要なツール>
水の確保 |
浄水器 |
小型リュック(デイパック) |
非常食・保存食
ビニール袋やキッチン用ラップ |
防寒具・防寒下着
水の確保
人間が最も必要とする物質は水です。人間は平均的に食料なしでも3週間生きられるが、
水なしでは3~5日しか生き延びることができないと言われています。
人体の75%は水によってできており、全体重の7%の水分を失うと脱水症状に陥り、
10%近くになると死に至るともいわれ、毎日の生活の中で1人あたり2~3リットルの水が必要と考えられています。
以上のことからも、人にとって水の確保が最優先事項であることが立証されています。
しかし大災害時、公共施設が水を供給してくれると考えていたらそれは大きな勘違いです。
大都市に住んでいる人ほど、”水のパニック”が起こると思ってかもしれません。
都市の地下に張りめぐらされた水道管は地震で破裂し、飲料水はもとより消火用の水さえ
恐らく不足するでしょう。そうでなくても近年、ロサンゼルスやニューヨークなどの大都市では
真夏の水の需要は限界に達しており、日本でも天災ほかの理由で水不足は慢性的に起こる実情が浮き彫りになっています。
都心部に暮らす人々にとって、もっと真剣に”水”は死活の鍵と心得るべきかも知れません。
そこで緊急用として最低用意しておきたいものとして、
①スーパーやコンビニで売っている2リットル入り飲料水のペットボトル。
少なくとも3本(通常ペットボトルの水の賞味期限は1~2年。時々、チェックしておくこと)。
②防災用のグッズを販売するショップにある”5年間保存のきく水”の購入。
しかし、いざという時にはスーパーに駆けつけてもすでにパニック。
大勢の人が押しかけ、たちまち水は売り切れてしまう。
生き残りたかったら、普段から①と②の飲料水だけは用意しておくことが重要です。
また、実際には災害時に洗顔、洗濯、トイレ、風呂に使用する水は1週間に実に600リットル以上必要になります。
それらの生活用水は風呂に水を張ったり、大きなポリタンク(スーパーやアウトドアの店で売っている)を購入、
日頃から貯水しておきたい。
また、不幸にして飲料水が入手できない最悪のケースの時は、
プールや小川の水を入れておくと数十分後に飲めるようになる浄化剤などを携帯しておく。
浄水器
都市部の地震災害では、地下に埋設されている水道管が破壊される危険性がきわめて高くなります。
被災直後は配管に残っている水が出ることも考えられますが、恐らくそれもわずかの間に過ぎないでしょう。
通常、高層住宅ではいったん地下の貯水槽に水を溜めてから、それをポンプで屋上に運び上げて各階に供給しています。
専用の貯水槽を持っている集合住宅なら水の心配は少ないかというと、それは全くの誤解です。
水道がやられるほどの振動に襲われた時にはポンプを動かしている電気も同時にストップしてしまっているからです。
こういった緊急時には、海外旅行などに持っていける携帯用の浄水器で急場をカバーすることをお薦めします。
携帯用浄水器であればコップ一杯程度ならすぐに飲める水が得られます。
また、携帯用のストロー浄水器は、特殊粒状活性炭とコーラルサンド、銀などの働きで、
人体に有害な塩素、臭気、濁りをはじめ発ガン性物質トリハロメタン、
赤錆などの汚染物質を取り除き、飲料に最適な水にすることができる、画期的なアイテムも存在しています。
小型リュック(デイパック)
災害時に大切なことは何か?皆さんご存知ですか。
それは、常に両手を空けておくことです。なぜならば、大昔から人間は手を道具として生きてきました。
緊急の場合であれば、なおのこと荷物で手がふさがれてしまう場合が、どんなに不利であるかは明白です。
そこで大きな味方になってくれるのが小型リュック(デイパック)です。
デイ(一日)のパック(荷物)という名前のとおり、一日に必要となる最低限の荷物が詰められるようになっています。
また、、工夫次第では何日分かの生きていくのに欠かせないモノも入れられます。
もともと、小型リュック(デイパックは登山家のためのプロユースとして生まれたものですが、
今ではファッションの一部としても定着しています。
アウトドア・ショップでは、
長時間かついでいても背中が痛くならないようにアルミなどの軽量フレームが付いていたり、
あるいはウエストの位置に付属ストラップがあって、荷物の重さを分散して保持できるものなど、
種類が豊富に出回っています。
スポーツ・ショップやデパートには価格が三千円程度から数万円まで幅広く、
ハードな本格派からファッション性の高いものまでそろっています。
緊急時に使うものに、値の張るものはまったく必要ありませんので、用意しておくべきでしょう。
ただし注意しておきたいのは、デザインより、縫製と、その縫製に負けない丈夫な素材で作られているかの二点です。
重たいものを入れてゆすったり、引きずったら縫い目がほつれてしまうような安物では困るからです。
しかもデイパックの最大の利点は、本体そのものがたいへんに軽量にできていることです。
この点からも素材と作りが信頼できるタイプを選ぶのがベストです。
非常食・保存食
保存食と聞くと乾パンなどを連想するかたがほとんどだと思いますが、
現在は保存期間が長く、しかもおいしいという保存食が、いろいろと出回っています。
その代表的なものがインスタント食品です。最近は保存技術も進んで、たとえばスペースシャトルの機内食に
使われる物などは25年間という長期備蓄が可能になっています。
また、百貨店やアウトドア用品店などで買えるアルファ米は5年間保存ができ、
食べる時も水を入れるだけでご飯になるという、災害時に欠かせない主食となり得ます。
こうしたドライフーズの利点は、なによりもかさばらないことでしょう。
防災袋に余裕があるなら、少しでも多くのこうした食料を備えておくことが大切です。
さらに、スーパーなどで普通に買えるレトルト食品も、なるべく賞味期限の長いものを選ぶように!
缶詰はいろいろな種類がありますが、缶切りの要らないパッカン・タイプのものをそろえておくこと。
余裕があれば、カップ麺などもあることにこしたことはないのですが、防災袋に入れるにはかさばり過ぎます。
別にまとめておいたり、車のトランクに1~2ダース常備しておいたりすると便利でしょう。
ビニール袋やキッチン用ラップ
災害時に意外と使えるアイテムがあります。それは、キッチン用ラップです。
その活用法は、あらかじめキッチン用ラップをかぶせた食器で食事をし、
食べ終わったらラップだけ外して捨てるという方法です。
こうすれば食器を洗わなくて済むといったアイディアです。この方法は地震などで断水したときにも使えます。
防災袋に余裕があるならいくつか用意しておくといいでしょう。
また、忘れてはならないのが大型のビニール袋。たとえば簡単な防水用のツールとして、
あるいは水や荷物を運搬するコンテナの代用品として使うことが可能です。
被災地でトイレに困ったという話をよく聞きますが、段ボールにビニール袋を
張れば簡単なトイレになりますし、半透明のゴミ収集袋はトイレや着替えの際の囲いにもなり得ます。
穴を開けて着れば、簡易的な雨合羽にもなります。
また、ビニールシートも使い方次第ではとても便利な
アイテムとなります。例えば、テントの代わりとして使ったり、遭難時に発見されやすいように特殊な色が着けてあったり、
荷物に水が浸入するのを防いだりと、さまざまな使い道があります。
普段、何気なく使って拾てているビニール袋も、いざという時は非常に役立つモノであることを知っておいてください。
防寒具・防寒下着
そこで震災時に用意しなければならない衣類を紹介します。
まず、寝巻きにも普段着にも兼用できるスウェットシャツ&パンツか、ジャージ上下は最低2着は準備しましょう。
寒さ対策にはフリースジャケットが最適、雨対策にコンパクト収納可能なレインパーカーも便利です。
また下着類は多すぎて困ることは絶対にないのでできる限り多めに用意しましょう。
そこで役に立つのが防寒下着です。
いわゆるスキーなどのウインタースポーツの時や、厳寒地で着用する薄くても暖かいタイプのアンダーウエアです。
スポーツショップやアウトドア・ショップでいいものがそろっていますので入手できます
。
特に機敏な身のこなし、動きやすさを必要とする災害時には寒いといって着ぶくれは厳禁です。
メンズサイズはもちろん、レディースサイズ、ジュニアサイズ、キッズサイズまでラインナップも
豊富なので家族全員分がそろいます。一家でポカポカ気分になりましょう。
中でも「ジオライン」を使用したアンダーウエアは、着た瞬間から暖かさを感じられる高い保温性だけでなく、
半永久的に持続する抗菌防臭性を備えているので汚れに強く、洗濯もままならない災害時には非常に有効です。
手袋
手袋が必要になるのは、手の保護と防寒のためです。
材木やガラスの破片などが散乱している災害現場で、手をケガから守るにはいうまでもなく軍手が最適。
簡単に入手でき、安価なので使い捨てできて便利です。けれど化学薬品がこぼれたり、
火事で金属が熱く焼けているような災害現場では、軍手ではとても用が足りません。
ですから作業用としては、ゴム手袋とケブラー(デュポン社が開発したアラミド繊維で難燃性に優れる。
ジェット戦闘機のパイロットが着用するフライト・スーツもこの素材で作られている。)
あるいは木綿やウールで作られた難燃性の手袋も準備したいところ。
ほんの少し指先を痛めただけで思うように手が使えなくなります。
被災地で手の働きを失うことは致命的です。くれぐれも、用心と備えを忘れないでいただきたいものです。
常備薬・緊急キット
ファーストエイド・キッドで用意しておきたい物。
①緊急絆創膏
②包帯
③ガーゼ
④消毒綿
⑤消毒薬(以上、外傷用具)
⑥化膿止めクリーム
⑦湿布薬
⑧鎮痛剤
⑨カゼ薬
⑩整腸剤
以上10点。都市災害の場合はとりあえずこれだけあれば、自分で治療できる範囲のケガ、病気には充分です。また、コンパクトな救急セットも大切ですが、実際に家族や隣人が負傷した場合も考えられます。
そこで、多人数用の救急箱を町内会やマンションなどに用意しておくのもいいでしょう。
エマージェンシー・ブランケット
夏場にしても、冬場にしても、夜露は身体に害になるもの。
特に寒さは人間の体温ばかりでなく、体力も確実に奪っていきます。
地震や火災などで家がなくなれば、外で暮らさなければならない状況も考えられますし、
また毛布などの準備がない学校などで数日間、避難生活を強いられることも考えられます。
防災袋に毛布は大きすぎますし、ましてやそんな状況で布団など持ち出せるわけがありません。
そこで便利なのがエマージェンシー・ブランケットです。
ここでいうスペース・ブランケット(宇宙毛布)あるいはエマージェンシー・ブランケットは、
宇宙飛行服用のアルミ繊維を素材にしたシートで、畳むと握りこぶしくらいの大きさになるスグレモノのことです。
広げてみても、ただのペラペラのアルミシートにしか思えないのですが、
防風・防水効果に優れ、毛布3枚分の保湿効果があるといわれています。
大きさ(142センチ×213センチ・アメリカ製)といい、機能といい、これは是非ともお奨めしたい防災用品です。
ロープ
突然、災害に見舞われた時、「あれも欲しかった。これも用意しておけば」と口惜しい思いをする
品物がいくつかあるはずです。ロープもそのひとつ。非常用持ち出しリストには必ず加えておいて欲しいのですが、
その用途は信じられないほど幅広いのです。
倒壊した家屋からの脱出、あるいは家族の救出といった救命の一助として働くツールであり、
もう一方では災害地での窮乏生活で思わぬ役割を担ってくれるツールでもあります。
さらに日頃の心がけとして、ロープの結び方を練習しておくと、いざという時、考えていた以上に力を発揮してくれます。
高所から物を吊り下げる時のロープの結び方、力が加わってもほどけない結び方、
逆に一時的に縛っておきたい時の仮結びの方法など、基本的な扱いを知っておくだけでも安心です。
笛・レスキューホイッスル
人間が水や食料なしに生き延びられるのが、一般的に3日間とされていることと考え合わせても、
けっして大げさな話とはいえないものがあります。ですから身動きのとれない状況に陥ってしまった場合には、
どうにかして救助の初期段階に自分の居場所を分かってもらわなければなりません。
「わたしはここだ!」と大きな声が出せれば、それはかなり幸運だと考えていいはずです。
声が出せる体力が残っているのですから。けれどむやみに大声を出して、エネルギーを消耗しないよう注意が必要です。
人の気配が確実に感じられたら声をあげるようにし、不確かな場合は壁や周囲の物を叩いて音を伝えるようにした方が賢明です。
最初のうちはだれでも早く助かりたい一心から、耳に届く音すべてを救助と錯覚してしまうからです。
その音が間違いだったと分かった時の落胆と、それを何度も繰り返すうちに忍びよる絶望感は何の助けにもならない、
と自分にいいきかせることができるでしょうか。ケガをしていて体を動かせなかったり、
叩いて音の出るものが周りになくても諦めるのは早すぎます。生きて息をしている限り、まだまだ道具は残っています。
アウトドアのショップにいけば、レスキューホイッスルという緊急用の笛が手に入ります。
その中にはIDホイッスルと呼ばれる、笛の本体に身分証明用の紙が収納できるものも売られています。
これは血液型や既往症などを記入でき、救急隊に必要事項を伝える役にも立ちます。
いざというときに備えて、笛は常に持っていたいものです。
小型ナイフ
必要最低限にして最も強力なサバイバル・ツールといえるのが小型ナイフです。
ナイフというと真っ先に、危ないとか、恐いと考えがちです。それだけ日常生活で登場する機会が少ないアイテムともいえます。
けれど「物を切る」という面では、ナイフはハサミよりも格段に広い守備範囲があります。
普段なら何気なく手近なハサミを取り出して切っているヒモ一本にしても、素手で切るとなったら簡単にはいきません。
そこで一つの道具で工夫して困難をしのがなければならなくなった時、持つべき物といえば、
やはり一本の折り畳みナイフなのです。ナイフは「切る」「削る」「刺す」「こじ開ける」と多用途に応用ができます。
スイス・アーミーナイフ(スイス陸軍が正式採用しているナイフ)は多徳ナイフの代表格ですが、
メイン・ブレイドの他に、ハサミ、ドライバー、缶切り、やすり、栓抜き、ピンセットそれに爪楊枝まで
セットされていてミニ工具箱といいたいものから、キーホルダー代わりに使えるポケット・サイズのものまで多様です。
赤い握りが付いている日本でも馴染みのあるこのナイフは、それこそ軍隊の兵士から登山やキャンプ好きの
アウトドア派まで幅広く使われていますが、小型のタイプを選べば、刃物を身に帯びている
などといった仰々しさはまったくないはずです。いざという時に必ず働いてくれるので
救急パックの中に入れておくことをお奨めします。
防災ラジオ
災害の規模が大きければ大きいほど、正確な情報発信とそれを確実に入手するツールが必要なのです。
まず大切なことはラジオの用意。災害時はテレビは映らなくてもラジオは放送していると思っていいでしょう。
多くの人々が避難した場所で耳にする噂や流言飛語に惑わされないで信頼できる情報を得るためにも、ぜひ1台。
ラジオは用途によってさまざまな種類のモノが発売されていますが、少なくともAM/FMが聴けるものを選びましょう。
コンパクトな液晶テレビもあれば便利。もうひとつ重要なことは必ず予備の電池を用意しておくことです。
いずれを選ぶにしても、サイズは小型軽量のものを。
とりわけ情報から遮断された時、パニックのために暴走してしまう悲劇を、過去のいくつかの実例が教えてくれています。
携帯できる1台のラジオは、普段考えている以上に重要な情報源になるのです。
家具転送防止器具
これまでに日本で発生した大地震において、家具類の転倒・落下による負傷者が多発しています。
そして、負傷者のなかでも高齢者の占める割合が多いといわれています。
(※地域によりますが、高齢者を対象に無料で家具転倒防止器具を設置してくれます)。
近年では、インターネットをはじめ、テレビや新聞などのメディアで、地震時における家具類の転倒・
落下防止対策の重要性を唱え、啓発していますが、まだまだ実施している方は少ないのが現状です。
その具体的な方法はまず、最低でも家具両脇の上部と下部4箇所を壁に固定します。
家具の移動を考えてL型金具などを使い木ネジで固定するのがベストです。
また、家具の開き戸にはストッパーをかけ、ガラス部にはガラス飛散防止フィルムを貼るのがお奨めです。
和室の場合には、畳の下の床を固定するタイプのモノで補強します。
フローリングの床よりも畳に置いた家具の方が転倒率が高いので、より強力なモノが必要です。
ウェットティッシュ・簡易トイレ
阪神淡路大震災の報道でトイレ不足が切実な問題として取り上げられました。
日常、何気なく使っているモノほど、緊急の持ち出しも後回しになり、不足して困るものなのです。
その教訓をふまえ、必ず家庭用の簡易トイレは備蓄しておくのが賢明です。
こうしたサニタリー用品などは、現代生活に欠かせないものになっています。
とりあえずの用意を怠ってはならないもののひとつといえるでしょう。
女性は少なくとも1週間分の生理用品を必ず用意しておきたいもの。
また、石けんは手を洗うだけでなく、食器洗いや洗濯にも使えます。
家庭用の大きな石けんが用意できればベストですが、防災袋にスペースがない場合は、
ホテルなどに置いてある小さな石けんを2~3個用意しておけばいいでしょう。
自家用車がある場合は、トランクの中に大きな石けんを入れておけばもっと安心。
また、ウェットティッシュは水の確保が充分でない場所でも、手や身体を拭くのに便利ですし、
怪我人の治療にも役立ってくれます。傷口を拭いたり、ガーゼの代わりに使ったりと用途は多様です。
水道の復旧に時間がかかる場所でお風呂というのは難しい問題ですが、
いまは薬局などで「水のいらないシャンプー」というのを売っていますし、病人介護用のシャンプーというのもあります。